こぎつね雪花です。
遺影の話(「遺影と新型コロナ」のつづき)です。
「遺影」は、
とても大事なものだと思います。
なぜなら、
ずっと飾っておくものだから。
遺影の写真が、
その人のイメージになってしまうから。
だから、
私は息子の遺影が気に入らないのです。
ちょっと不機嫌な顔の息子の写真。
本当はもっと可愛い顔をしているのに。
この遺影は、
息子の良さを全然表現できていない。
そこで、代わりに、
フォトパネルを作ろうと思いました。
良く撮れた息子の写真をたくさん選んで、
1つのフォトパネルにまとめるのです。
さっそく、
息子が生まれてから今までの
10年間の写真を見ようとしたのですが…。
途中で、挫折してしまいました。
なぜなら、写真を見ていると、
当時の記憶が鮮明に甦るからです。
残された写真には、
息子との10年分の思い出が
記録されています。
あぁ、この頃は、こんなことがあったね。
あの時期、私は、毎日必死だったのよ。
幼い頃は、とにかく手が掛かって大変だったし。
でも、こういうところが可愛かったんだよね。
この写真、良い顔していて、好きなんだ。
あぁ、だけど…。
私の息子は、もう、いないのです。
たった10歳で帰らぬ人となりました。
もう二度と、永遠に、
「お母さん」
と呼んではくれないのです。
写真には思い出があり過ぎて、
辛くて、苦しくて、
今はまだ、
それ以上、見ることができませんでした。
いつかは、穏やかな気持ちで
写真を見返すことができるのでしょうか。
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