こぎつね雪花です。
先月、私の息子が亡くなって、
葬式を執り行いました。
その際、葬儀会社から
「遺影にする写真を用意して下さい」
と言われました。
そこで、写真を探してみたものの、
とても憂鬱になりました。
何故なら、
遺影にする写真など無いからです。
息子は小学4年生。
赤ちゃんの頃は、毎日のように
たくさん写真を撮りました。
でも、小学生にもなると、
普段の生活で撮影することは
ほとんどありませんでした。
息子の写真を撮ったのは、
家族旅行のときくらいです。
しかも、この3年間、
新型コロナウイルスの流行で、
外出時は、いつも
「マスク」
を着用していました。
そうなのです。
撮った写真は、
どれもマスクを着けていて、
遺影にすることができません。
考えてもみてください。
遺影の写真がマスク姿なんて、
あんまりです。
悲しすぎる。
でも、新型コロナのせいで、
マスクを着けずに
きちんと顔が写っている写真が
全然、見つからないのです。
あぁ、新型コロナには、本当に、
うんざりします。
結局、
七五三で撮影した写真を使いました。
と言っても、
息子の七五三ではなく、
娘(長女)の七五三の時に
兄妹で一緒に撮った写真を選びました。
けれど、息子は、
写真スタジオでの撮影が嫌いで、
終始、不機嫌な顔をしていました。
だから、遺影に選んだ写真でも、
息子は少し不機嫌そうな表情をしています。
でもね、普段は、
もっと良い顔をしているんですよ。
本当は、笑顔が可愛い子だから、
もっと良い写真を選びたかったです。
ちなみに、その写真の撮影時、
息子は8歳でした。
でも、亡くなったときの年齢は
10歳です。
子供の場合、
2年も経つと、顔つきが変わります。
だから、本当は、
できるだけ新しい写真を
使いたかったです。
もし、新型コロナがなければ、
もっと良い写真が選べたのでしょうか?
いや、それでも、やっぱり、
遺影向きの写真なんて、
私は撮っていないと思います。
だって、自分の子供ですよ。
遺影にするつもりで、
写真なんて撮らないですから。
私は、いつも、
子供たちが楽しそうに遊ぶ、
自然体の姿を好んで撮っていました。
今、遺影を見て、思います。
あぁ、嫌だな、こんな遺影。
本当に、嫌だ。
自分の子供の遺影なんて、
誰も見たくないでしょう。
あぁ。本当に、嫌になる。